100% Gear of Life 007 OLD TAYLORの空瓶

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100% Gear of Life
007 OLD TAYLORの空瓶

 廃棄される運命にあるモノが新しい役目をおって再び輝きだすということはよくあることだ。それは、使う側として、そして恐らくはそのモノにとっても幸せなことに違いない。
例えば、お菓子の空き缶がちょっとした裁縫箱に変身したり、なんてことない商品の空き箱がCDケースや文庫本を収めるのに最適な大きさだったり。

 この、「OLD TAYLOR」という名のバーボンの空瓶も僕にとって、そのような輝きを再び放ちだしたモノの一つだ。

 利休の茶の湯の世界に登場するような上品な一輪挿しもそれはそれで素晴らしいものだし、憧れはあるけれど、僕の部屋のような(そして多くの人にとって同じように)、石膏ボードに壁紙を張って、床は合板のフローリングといったような空間には、(仮にそれを手にしたとしても)存在が浮いてしまって、詫びも寂もあったものではないだろう。また、大きさも大事だ。200mlの瓶では安定感がないし、フルボトルでは、一輪挿しとしてバランスが悪い。やはり、このポケットにも収まる形状の375mlの「OLD TAYLOR」の空瓶が一番しっくりとくる。チープな部屋には、再利用の空瓶程度の一輪挿しの方がむしろお似合いだ。これこそが身分相応の詫び寂の世界観だと僕は思う。

 悲しみの果て、と言ったら少しオーバーだけれど、辛かったり、少し嫌なことがあると、この空瓶に一輪の花を飾って、それを眺めながら丁寧にいれたコーヒーを飲む。そうすると自然と心が落ち着いてくる。結局は、また思い出してしまってバーボンを飲み始めてしまったりするのだけれど。。。

100% Gear of Life 007 OLD TAYLORの空瓶